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オープンカレッジ品種別講座(世界のリースリングと熱劣化ワイン) [ワイン]

青木冨美子先生の、昭和女子大学オープンカレッジの品種別講座の今回のテーマは、世界のリースリングだった。

リースリングといえば、僕はドイツとアルザスくらいしか知らないけれど、和食との相性や健康志向との兼ね合いもあるのか、今や世界中で生産がされているらしい。しかも、辛口が主流。ドイツなら Trocken(トロッケン)や Classic、Selection、あるいはモーゼルの Riesling S ということになるだろうか。

今回のラインナップは、次のようなワイン達だった。

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なかなかにポップで楽しいエチケットが多いのがおもしろい。上段の3本は第1フライトで新世界(ワシントン州、チリ、オーストラリア)、中段の3本は第2フライトで旧世界のリースリング(アルザス、オーストリア、ドイツ)。下段の1本は、実はスペインのリアス・バイシャスのアルバリーニョだった。確かに、どのワインも和食によく合いそう。

例によって、グラスの写真を並べてみると・・・

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意外や意外、新世界の方が色が淡く、旧世界の方がイエローのトーンがしっかりしていた。ジャンシス・ロビンソン女史が、最近の新世界は健康志向に合わせてアルコール度数を控えめにして、ライトに作っている生産者が増えていると言っていたけれど、その関係だろうか。確かに、爽やかでかんきつ系や白い花のエレガントな香りのリースリングが多かった。ペトロール香と呼ばれる鉱物的な香りが含まれるものもあったし、そうでないものもあって興味深い。

僕の好みは、アルザスの Léon Beyer(レオン・ベイエ)の Cuvée des Comtes d'Eguisheim 2003(コント・デギスハイム)だった。これは白い花やオシロイのようなフローラルな香りと、鉱物的な香り、蜂蜜の香りが複雑に絡み合っていて、柔らかいアタックと酸がしっかり目でミネラルが凝縮しており、辛口でバランスがよいと感じた。熟成による良さが出ている。Nikolaihof のスマラクト(エメラルド色のトカゲ)も良かった。名前が好きなのだけれど。

§

さて、第3フライトは、熱劣化したワインの比較テイスティングだった。熱劣化と言っても、様々なケースがあるので一口に言えない。今回は、我が家で起こった停電によるセラールームの災害に遭遇した Didier Dagueneau の Blanc Fumé de Pouilly Buisson Renard 2004 をサンプルに持ち込んで、先生の用意した正常な Dagueneau との比較をしていただいた。

この災害というのは、2006/8/14 の東京大停電の時に、セラーを5台設置してある約10畳の部屋(部屋全体も空調がかかっている)の電源が切れ、外気温35度という条件と、セラーは数時間で復帰したもののエアコンは復帰せず、そのためセラーの大量の排気熱によってセラーに入っていない部屋中のワインがダメージを受けたというもの。ちょうどお盆休みでワインの入れ替えを行っている最中で、ヴォギュエのグラン・クリュやプリューレ・ロック、J.L.シャーヴのエルミタージュ、エドアルド・ヴァレンティーニのモンテプルチアーノ・ダブルッツォ、ジャック・セロス、ドニ・モルテ、そしてデディエ・ダギュノーのシレックスなどのそうそうたるワイン達60本余りが被害にあった。悲しい思い出だ。ほとんどのワインは、悔しくて飲んでしまったのだけれど、僅かに残っているその中の1本を持ち込んだ。

しかし、これは意外に難しい比較だということに、後になって気がついた。なぜならば、あらかじめ、講座生にはソーヴィニヨン・ブランの比較であるということが提示されて、どちらが美味しいかを投票してもらったのだけれど、このソーヴィニヨン・ブランという先入観と、自然派でありアンファン・テリブル(恐るべき子供)と呼ばれる Didier Dagueneau の独特の風味とのギャップが、少し紛らわしかったような気がするからだ。

その時のテイスティングノートでは、熱劣化をした方には典型的なグレープフルーツやかんきつ類の爽やかな香りがあると書いてある。一方、正常な方は、香りが閉じており、甘いフローラルな香りで、蜂蜜の香りや熟成香がすると書いてある。うーむ。正直に言って、授業では正常な判断ができなかったと思う。これは、僕の不徳の致す限り。

宿題ということで、僕は、2本のボトルを持ち帰って、自宅で再試験を行うことにした。

Didier Dagueneau の Blanc Fumé de Pouilly Buisson Renard 2004

その結果、気がついたのは、空気接触と供出温度のことだった。Dagueneau のワインは、自然派のつくりで、シャンパーニュのジャック・セロスやイタリアのエドアルド・ヴァレンティーニに通じるものがある。これはグラン・クリュの白などと同じで、できればデキャンタージュをして、また冷やしすぎない方が美味しい。さらにデキャンタージュしても、なかなか開かず、抜栓した翌日や翌々日にやっと開いてくるというケースも稀ではない。

そこで翌日、パートナーと共同で、シャンブレの温度下で再度テイスティングをした。その結果、熱劣化をした方(フレッシュさを感じられた方)は既に香りが飛んでいて(落ちていて)、ワインとして飲める状態にはないことに気がついた。我が家では、熱劣化したワインは落ちるのが早い(もしくは最初から落ちている)、あるいは水っぽいという認識があるのだけれど、その予想通りの内容。しかし正常な方は、ミントやローズマリーなどの爽やかなハーブの香りとともに、芳醇な蜂蜜の香り、アカシアの香り、湿った草地、麦わらの香りなどが満ちていて、もちろん味わいもしっかりとしたものに変化をしていた。ヴァレンティーニのトレッビアーノ・ダブルッツォや熟成したブルゴーニュの白を味わった時と似た印象を持った。もちろん、美味しいし、やっと開いたという感じがする。そして、まだまだポテンシャルを秘めているように感じた。

Didier Dagueneau の Blanc Fumé de Pouilly Buisson Renard 2004

サンプルとして用意した Didier Dagueneau が適切でないことは明らかだったけれど、やはり、熱劣化によってワイン本来の生命力のようなものが大幅にそがれることが分かった気がする。

そして、Dagueneau や Edoardo Valentini のような偉大な作り手のワインは、「待つ」ことが必要で、セラーから取り出して抜栓してすぐ飲めるわけではない場合があることを、思い知った気がする。分かったつもりになっていたのだけれど、いざとなると忘れてしまっていた。

以上が、熱劣化ワインに関する顛末記。昨今は、インポーターさんたちの努力によって、このような悲劇はかなり少なくなってきていると思うけれど、やはりワインは生き物。本来の命を生かすも殺すも、管理次第なのだなと、改めて思った。そして、そのサーヴについてもワインによって色々なケースがあるということも。

青木先生、僕のために用意してもらったような内容で恐縮でしたが、貴重な機会を設けていただき、ありがとうございました。

また、ここのところ忙しくて、ブログの個別訪問やコメントなどが遅れていて申し訳ありません。順次、再開をしていきますので、今後とも、よろしくお願いします。

最後に、2006/4/29 日に亡くなった Edoardo Valentini 氏、および 2008/9/17 に亡くなった Didier Dagueneau 氏の両氏に、この場をお借りして、改めて哀悼の意を表させていただきます。


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Louis Roederer(ルイ・ロデレール)テイスティング・イベント@エノテカ二子玉川店 [ワイン]

エノテカ二子玉川店に、シャンパン・クリスタルで有名な Louis Roederer(ルイ・ロデレール)の副社長 Michel JANNEAU 氏が来店して、テイスティング・イベントがあった。我が家にとっても、CRISTAL は特別な存在・・・ 1ヶ月以上前から予約をして、この日を楽しみにしていた。

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こういう生産者と出会えるイベントが、近所で催されることを、とても幸運で有り難く思う。

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この日のテイスティングアイテムは、CRISTAL 2002 や CRISTAL ROSE 2002 だけでなく、Brut Premier や Brut Vintage 2003、Louis Roederer の所有するポルトガルの Ramos Pinto やボルドー・サンテステフの Chateau de Pez など、合計7アイテムあった。シャンパンだけかなと思っていたので(いや、それだけでも十分すごいのだけれど)、嬉しい誤算!

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日本に到着したばかりの JANNEAU 氏は、とても紳士的な方でありながら、気さくな一面も。たぶん、お疲れじゃないかと思ったのだけれど、熱心にワインの説明をし、ゲストとの交流を深めていた。

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CRISTAL 2002 と CRISTAL ROSE 2002。この2つを比較テイスティングする機会は、そう滅多にあるものではない・・・ かなり大きめのグラスでのテイスティングだったけれど、それが正解だったように思う。

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CRISTAL 2002 と CRISTAL ROSE 2002 の色調。ロゼは初めて味わったのだけれど、独自のセニエ法に近いスキンコンタクト法と熟成法で丁寧につくられており、綺麗なサーモンピンク。特に 2002 年は 1988 年や 1996 年以降の素晴らしいヴィンテージとの話。CRISTAL ROSE の生産量は、生産される年でも25,000~30,000本と少ない(もちろん毎年作られるわけではない)。

CRISTAL ROSE 2002 に感じた白い花やバラの花束のような華やかな香りと、ラズベリーなどの赤い果実の香り、イースト香など豊かなアロマが印象的だった。とてもエレガントで、繊細で、余韻が長く美しいと感じた。お金があれば、買っていたかも!?

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とても楽しく、なおかつ色々な発見をしつつ、また旧知のスタッフの方との再会や、友人達との再会を喜びながら、このイベントを過ごすことができた。

JANNEAU 氏には、下手なフランス語で話しかけたのだけれど、Dominique Lafon 氏のように英語でかえってくることもなく(笑)、色々とフランス語で会話ができたのも嬉しかった。「シャンパーニュに来ることがあったら、ここへ連絡を、友よ」というありがたいお申し出までいただいて・・・

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ところで、僕が一瞬冷やりとしたのは、店内にあったこの巨大なジェロボームの金色ボトル。シャンパン好きな方なら、分かるとは思いますが・・・

で、JANNEAU 氏が来場して、店内を見渡し、もちろん、このボトルをしばらく眺めていたわけです。で、僕はやばいかも?と思って冷や冷やしていたのだけれど・・・

「あぁ、プロセッコね」

と言って、安堵してらっしゃったようだった(笑)。確かに、よく見ればプロセッコって書いてある(右)。よかったー。というか、スマートなエノテカの皆さんが、そんな初歩的なミスをするはずもなく。

そんな色々があった2時間半。ちょっとしたパーティ気分で、とっても堪能させてもらった。エノテカ二子玉川店のスタッフの皆さん、ありがとうございました。そしてT店長、お疲れ様でした!


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エノテカ二子玉川店の楽しいワイン教室♪ [ワイン]

エノテカ二子玉川店が2001年初夏に出来てから、もう9年近い付き合いになる。初めて行った時は、ショップの使い方を何も知らず、「ギガルはありますか?」と質問をしていたことを覚えている(笑)。

ショップとしてかなりアイテムが充実しているのだけれど、僕にとってこのエノテカ二子玉川店(エノテカ玉川高島屋SC店)が大きな意味を持っていたのは、その魅力的なワイン教室だった。

ジャンシス・ロビンソン女史の記事でも書いたとおり、僕は書籍やメディアを通してワインの勉強をしてきた。とても知的好奇心が満たされるものではあったけれど、ネットなどで購入するワインは、10年前は情報量が少なかったこともあり当たり外れが多かったように記憶している。また、自分がどのようなワインが好きなのか、よく分からなかった。頭でっかちだったと思う。

しばらく経ってから、このエノテカ二子玉川店のバースペースで定期的にワイン教室が開かれていることを知った。ワインの味わい方について素人の僕だったのだけれど、この教室に行けば、実地に即しワインの味わいを知ることができるかもしれない。そう思い、特に5~6年前に集中的に通った。多いときで毎週。何しろ、会費は1回3,000円~4,000円で気軽だし、2時間をかけて(オーバーすることも多かった)、スタッフ渾身のお薦めワインたちを、心ゆくまで堪能し、そのバックグラウンドとなる基礎知識の講義と合わせて、ワイワイと楽しめるのが素晴らしかった。そして僕の、ワイン友達ができた最初の瞬間でもあった。

エノテカ二子玉川店のワイン教室の和気藹々とした感じ

ワインは、皆さんもご存じの通り、名前やラベルだけのブランド品ではない。歴史、地理、文化、人間、自然、料理、作法、味わい方、そしておもてなしの心など、様々な要素がつまっている人類の生み出した素晴らしい飲み物だと思う。そういう意味では、僕にとって、エノテカ二子玉川店は、単なるショップではなく「文化の発信地」としての位置づけがあった。

まずは基礎教室に通い、ステップアップ教室に通い、ワインサロンに通い、週末テイスティングに通い、そして行く教室がなくなってしまったかなと思っていた頃に、ソムリエ呼称資格受験対策講座がはじまった。2005年の話。当時、エノテカにはワインアドバイザーとソムリエの2人がいて、彼らが交代しながら講義をしてくれた。会費は1回3,150円(当時)と、格安だった。ワインエキスパートの資格を取るつもりはなかったのだけれど、より深くワインを知りたいと思い、月に2回のこの講座に通った。毎回、教本の要点を教えてもらい、美味しいワインでテイスティング。最終的な受講生は6人になったけれど、その6人の全員がワインエキスパートに合格をした。僕のワイン人生にとっても、転機となる出来事だったと思う。当時の山本ワインアドバイザー(店長)と、安藤ソムリエには、いくら感謝しても感謝しきれない。

その後は、エノテカのバースペースを利用して、「エキスパートの会」を毎月開催して、様々なテーマでワインの研究を行ってきた。そう、バースペースは、ワイン教室や、テイスティングやバー利用だけでなく、ワイン会も開けるような多目的な場所だ。

資料もしっかり
10ページ近くある資料も充実していて、勉強になります。

そんなワイン教室が、今も続いている。会費は1回3,675円。単発での受講もできるので、忙しい人でも大丈夫。

僕もしばらくの間、仕事が忙しかったこともありご無沙汰をしてしまっていたのだけれど、最近、また通い始めた。とても親切で優秀な先生の元、週末の午後に行われている。

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Domaine DROUHIN-LAROZE の BONNES MARES 2006。深みのある素晴らしいワイン。時に、リーデルのブルゴーニュグラスを出して、このようなテイスティングが行われることもある。

人数にもよるけれど、だいたい、毎回4~6種類くらいのワインがサーヴィスされる。

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教室と言っても堅苦しいモノではなく、初心者から上級者まで幅広く対応している点が素晴らしいと思う。そして、出てくるワインが、すべて美味しい。きっと、先生は、何を出そうか予算の範囲内で一所懸命がんばって選んでくれたのだろうな、と思うと、その気持ちが嬉しい。

先週のブルゴーニュのコート・ド・ボーヌ(ブルゴーニュ)の教室では、自然環境や畑についての概要を聞いた後に、北から、ALOXE-CORTON 2007、Volnay 1er Cru Les Pitures 2006、とエレガントな赤をいただいた後に、白眉である Chassagne-Montrachet 1er Cru Abbaye de Morgeot 2006、Merusault-Charmes 1er Cru 2004 をいただいた。「難しいことよりも、楽しみましょう」と先生が言っていたのだけれど、単なる飲み会との違いは、きちんと評価をして、テイスティングノートもつける(人によるけれど(笑))ところだと思う。先生による香りの表現も的確で、とても勉強になる。でも、「ウルルン滞在記」みたいな旅行話もでて、おもしろい。

今回の中でのお気に入りは、マトロのムルソー・シャルムが好きな男性組と、オリヴィエ・ルフレーヴのシャサーニュ=モンラッシェ1級アベイエ・デ・モルジョが好きな女性組に分かれたように思う。僕の好みは、ルフレーヴのシャサーニュだった。

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2006 Chassagne-Montrachet 1er Cru Abbaye de Morgeot Olivier Leflaive

これだけテイスティングノートを引っ張り出してきてみると、、、

外観は緑色がかった明るいレモンイエロー、輝きがあり透明。若々しい。粘性が強い。香りは、ヴァニラや木樽のニュアンス、クリスピーな印象、アーモンドやナッツ、かんきつ類、白桃の果実味がエレガント。ミネラルや石灰、磯の香りも少しある。味わいは、酸はしっかり目でふくよかで、がっしりとしたミネラルが豊か、余韻が10秒以上と長い。全体に、力強さを感じる。ミネラルがしっかりとしており、果実味と酸のバランスもよく、リッチで味わい深いシャサーニュ・モンラッシェ。美味しい。

たぶん、講座がこんなに破格なのは、講義がボランティアベースだからではないかと思う。売価のワイン代を生徒が折半しているようなものだから、とても安く受講できるのは有り難い。

さてワイン教室ではなく、ここはショップでもあるから、教室の後にワインを買うことができる。今なら、受講生は教室のある日は全品5%OFFで買えるので、とてもお得だ。参加しない手はない。こんなにお得でいいのだろうか、大丈夫だろうか、と思ってしまうくらい。

その日に供出されたワインをその場で買うこともできるし、先生が似たような味わいでデイリーワインなら、、とお勧めしてくれることもある。

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今回のワインをベースに、世界中から、シャルドネにフォーカスを当てたお勧めワインを紹介してもらった。1本1000円台からあるから、とても買いやすい。僕は、Vin de Pays d’Oc の Gérard Bertrand が作る DOMAINE de L’AIGLE のシャルドネを買ったけれど、これはとても美味しかった。C.P. が相当に高い。

さて、教室も終わって一段落したところで、さらにワインの週末テイスティング。今週は、コルトン・シャルルマーニュの特集だった。

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Bonneau du Martray の Corton-Charlemagne の垂直

1994年と2007年のコルトン・シャルルマーニュを大振りのグラスで楽しめる。

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2007(左)と 1994(右)で随分と色調が変わる

熟成してこそのコルトン・シャルルマーニュ。同じブルゴーニュでも、ムルソーやシャサーニュとはまた違ったキャラクターなのがおもしろい。1994 は特に飲み頃で美味しい。

さらに、最近始まった企画で、「ブラインド・テイスティング大会」というテイスティングが月1回ある。

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参加費525円で、4杯のグラスを味わい、その品種をあてるという楽しいクイズだ。

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ブライドというと難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれないけれど、実際にはヒントが紙に書かれていたりして、全くの手探りというわけではない(そういうブラインドも別なケースではあるけれど)。

この日の4種類は、

・スペインのカベルネ・ソーヴィニヨン

・アルゼンチンのサンジョヴェーゼ

・チリのメルロ

・チリのピノ・ノワール

だった。店長が、「簡単ですよ」というので、簡単だと思って色と味だけ見て、30秒で答えを出したら惨敗。ニューワールドが若干苦手というのもあるけれど、これは悔しかった~

で翌日、リベンジ。前日のは記憶に残っていなかったのだけれど、心を入れ替えて、きっちりテイスティングノートをつけて、それをもとに品種の推定を行ってみた。

その結果、、、

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ブラインドテイスティング大会で全問正解するともらえるチケット

となり、面目躍如かな・・まぁ、まぐれだと思うけれど。テイスティングノートをつけることの大切さを、感じたイベントだった。3月も、無料で参加できるという太っ腹な企画。さらに週末テイスティングも10%OFFとは、がんばってテイスティングした甲斐があったかも。

そんないろいろなことがある楽しい、エノテカ二子玉川店。今後のレッスンの予定は、以下のようになっているようなので、興味のある方は、ぜひご一緒しましょう!優しい先生が、懇切丁寧に、美味しいワインを教えてくれます。場所は、マロニエコートの先で、ABCクッキングスクールの向かいです。

「ワインの基礎編」

2010/05/15 14:00~ ワインの基礎知識
(赤・白・ロゼ・スパークリングの違い、葡萄品種の種類と特徴)

2010/05/22 14:00~ フランスワインを知るPart 1
(ワイン法、ボルドー地方、ロワール地方のワインについて)

2010/06/05 14:00~ フランスワインを知る Part 2
(ブルゴーニュ地方、コート・デュ・ローヌ地方のワイン)

2010/06/19 14:00~ イタリアワインを知る
(イタリアのワイン法、多様な葡萄品種と各州の特色)

2010/07/03 14:00~ 注目のニューワールド
(高品質で低価格の秘密、主な産地の特徴など)

2010/07/10 14:00~ 美味しいワインの選び方
(ラベルの読み方、お店で選ぶときのポイント、自宅で美味しく楽しむこつなど)

「フランスワイン編」

2010/05/16 14:00~ コート・デュ・ローヌ
(知る人ぞ知る赤ワインの名産地!北部、南部の特徴)

2010/05/23 14:00~ シャンパーニュ
(シャンパーニュの基本、産地や製法による違いを知る)

2010/06/06 14:00~ ブルゴーニュ Part 1
(ブルゴーニュの基本、コート・ド・ニュイについて)

2010/6/20 14:00~ ブルゴーニュ Part 2
(コート・ド・ボーヌについて、おすすめ生産者)

2010/07/04 14:00~ ボルドー Part 1
(左岸地区のワイン、産地の特徴とメドック格付けシャトーを知る)

2010/07/11 14:00~ ボルドー Part 2
(右岸地区のワイン、ポムロール・サンテミリオン、2大地区を知る)

問い合わせは、

ワインショップ・エノテカ 玉川高島屋S・C店
TEL 03-5717-3334 FAX 03-5717-3335

へどうぞ。定員があるので(MAX 16名)、電話やFAXで予約をすると確実です。


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Jancis Robinson(ジャンシス・ロビンソン)女史来日! [ワイン]

前回、>> Master of Wine, Jancis Robinson 来日 で書いたとおり、僕は15年来の Jancis Robinson 女史のファンであったわけだけれど、KOJ (Koshu of Japan) と日本ソムリエ協会の粋な計らいによって、ついにセミナーでお目にかかることができた。2010年2月23日。Jancis Robinson(ジャンシス・ロビンソン)MW (Master of Wine) 女史の来日を、一日千秋の思いできたのだから、本当にラッキーなチャンスだったと思う。

会場は銀座の Argento ASO
会場となった銀座の2つ星レストラン、アルジェントASO

僕の最初のワインの「先生」は、Jancis Robinson MW(Master of Wine)。大英帝国勲章の OBE (Officer of the Order of the British Empire) でもあり、英国王室のセラーをまかせられている。僕は書籍やメディアを通して彼女から、色々なことを学ばせてもらってきた。実はワインエキスパートの試験の時ですら、ソムリエ協会の教本だけでなく、彼女の “Jancis Robinson’s WINE COURSE” を翻訳した、『ジャンシス・ロビンソンの世界一ブリリアントなワイン講座』(上下)をボロボロになるまで読んだ。初心に返ろうと BBC 放送のビデオも何度も見た。ユーモアのある彼女の「講座」は、ためになるだけでなく、とても楽しいものだ。時にユーモラスに、時にシニカルに。

今回の彼女の来日の様子は、青木冨美子先生の記事 >> 日本が誇る“甲州ワイン”を世界に! 力強いサポーターは著名なジャンシス・ロビンソンMW やニュースサイトにプロの視点から詳しく書かれているので、僕は、ワイン愛好家でありファンとして見たジャンシス・ロビンソン女史について書きたいと思う。ただ熱心なファンであるから、若干バイアスがかかってしまっていることはご容赦願いたい。

今回のセミナーの会場は、銀座の2つ星イタリアンレストラン、アルジェントASO。かつて、ジャンシス・ロビンソン女史が、最高のテイスティング環境は、レストランで気の合う仲間とリラックスして、ワインをゆっくり楽しむこと、と言っていたことをちょっと思い出した。

アルジェントASOの会場

こんな感じで、まさにブリリアントな会場で、リラックスして彼女の話を聞くことができた。ちなみに、この日は14時からの予定だったのだけれど、僕は気分が高まって13時には会場に到着してしまった。もちろん一番乗り!というわけで、彼女の真ん前の席を陣取ったのでした。一語一句聞き逃さないように、見逃さないように。

パープルのカーディガンに身を包んだジャンシス・ロビンソン女史は、とてもスマートでエレガントな出で立ちだった。15年前の放送と、同じイメージの彼女が目の前にいると思うとドキドキしてしまったけれど、一生懸命、彼女の言葉に耳を傾けた。ジャーナリストだけあって、かなりハキハキと分かりやすくクィーンズ・イングリッシュをしゃべるのだけれど、通訳の方もよくがんばってらっしゃったと思う。なので、2度聞くことができたわけだから、僕の手帳には彼女の発言がビッシリ書きこまれている。

ジャンシス・ロビンソン女史の第一印象はといえば、とても知的だけれど、気さくで、ユーモアがあって、チャーミングで、オーラがある。 誰もが彼女を好きになる理由が分かる気がする。 Master of Wine であり、OBE で、英国王室のセラーも まかされているのだけれど、そんな偉そうな感じは一切なかった。誰にでも、気さくに応対してくれた。

この会場には、若い方や女性が多くて、とてもいいことだと思います。というのが彼女の最初の一言だった。なんか、ちょっと嬉しい(いや、僕はもう若くはないのだけれど(笑))。

そして世界のワイン動向について、最先端の話も含めて、歴史を話してくれた。振り子のような揺り戻しの歴史なのだけれど、かいつまんで書くと、こんな感じ。

1.1980年代の白ワインブーム
ステンレスタンクや、発酵時の温度コントロールができるようになり、フレッシュなスタイルの白ワインが作られるようになりブームが起きた。シャルドネが世界へ広がっていった。ただ、ブレンド物も多かった。

2.1985年~2005年の赤ワインブーム
「ワイン・グル」(導師)の時代。かつてワインは複雑で難解で、プロの意見がなければ消費者はワインを選ぶことができなかった。そこへ、ロバート・パーカーやワインスペクテイターといった、100点満点のスコア(点数)によってワインを評価するグル達が現れて、世界を変えた。評価されたのは、ビッグでパワフルな赤ワインたち。加えて、アメリカのドキュメンタリー番組 “60 Minutes” で、いわゆるフレンチ・パラドックスが紹介され、赤ワインが健康にいいという評判になった。「まるで薬局に並ぶかのように、人々がワインを買うようになった」と。さらに、2004年の映画”SIDEWAYS”によって、ピノ・ノワールのブームがやってきた。ここで、ジャンシス・ロビンソン女史は、”KOSHU MOVIE” を作ったら?と言って、会場をわかせていた。

3.ピノ・ノワールのブームは、グルの時代からの大きな変化のきざし
ブルゴーニュに代表される、ピノ・ノワールのワインは華やかで繊細でエレガントなのが信条(だと僕は思っている)。これは、グルたちが先導してきたアルコールが高くタンニンが強いパワフルなワインとは対照的。このことは、グルの時代からの変化のきざしで、消費者が力を持ちつつあることの現れではないかと、ジャンシス・ロビンソン女史は言う。もはや、ワインエキスパートの話を鵜呑みにしない時代がやってきたのだと。そして、ウェブサイトやブログ、掲示板、セラートラッカー( http://www.cellartracker.com/ ) 、レコメンデーションなどの情報が主流になってきており、民主主義的なワインの時代が来ているのではないかと。

4.ロゼワインブーム
日本ではまだだけれど、アメリカやヨーロッパではロゼワインブームがだいぶ前から来ている。ビッグなワインから、軽い赤ワインへの動きのサインであり、消費者の嗜好の大変化が起こってきている。それに呼応するように、白ワインもアルコール度数が高くリッチでオークを多用したスタイルから、もっと線の細いシャブリのようなスタイルへ移行しつつある。そんな消費者のサインが感じられる。市場の動向に敏感なオーストラリアは、いち早く、その流れへシフトしてきており、アルコール度数が10~11%の辛口白ワインを作り始めた。

5.そして「リースリング・ルネッサンス」からはじまる白ワインブーム
世界のソムリエがリースリングに注目をし、さらに5~7年前には無名だったオーストリアのグリューナー・フェルトリーナーのブームがやってきた。スペインのエル・ブジや、カリフォルニアのフレンチ・ランドリー、ロンドンのファット・ダックといった世界の一流レストランでは、品数の多い「マルチコース」が提供されているけれど、そこでは料理ごとにグラスでワインを合わせる。その際に、合わせやすいのが白ワイン。白と赤の割合が6対1だそうだ(圧倒的に白が多い)。料理がライトな方向に向かっており、魚を使った料理や、肉でもチキンへとシフトをしてきており、それには白ワインというわけらしい。もちろん、和食も!さらには、ヨーロッパではチーズにも白ワインを合わせるケースが増えてきたのだという。実際、僕の去年のイタリア旅行でも、コモ湖の「ミストラル」やアマルフィ海岸の「ドンアルフォンソ1890」などの星付きレストランでは、マルチコースに地場品種の白を合わせて楽しんできたことを思い出した。

6.ABC (Anything But Cabernet/Chardonnay)
世界のトップソムリエたちは、常に新しいワインを探し続けている。ABC という標語のもとに、これまでのカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネといった国際品種ではなく、テロワールを映し出す地場品種への注目が集まっている。イタリアならフリウリのリボッラ・ジャッラ種、そして最近はアルト・アディジェなど。また、ドイツのシルバーナー種。品種の個性の強いソーヴィニヨン・ブランと違い、土地の個性が現れやすい品種なのだそうだ。ただ、地場品種は、地元では「当たり前」に思われすぎていて、過小評価される傾向があるらしい。いわば、舶来品をありがたがるみたいな傾向があるのだろうか?これまで地元でリスペクトされなかったのだけれど、でも時代が変わってきた。また最近は、ロワールのシュナンブラン種やハンガリーのトカイのフルミント種などの例では、甘口ではなく、長熟でしっかりしたボディの辛口が作られるようになってきている。僕も、そういえばピコリット種の辛口を最近味わった。

7.そして甲州の時代へ
このような時代の流れを考えると、1000年の歴史を持った、まさに「地場品種」であり、他に似たもののない甲州が世界で認められる日が来るのではないか、とジャンシス・ロビンソン女史は言う。特に、イギリスやアメリカでは、常に新しいワインが求められている。低アルコールかつ、ピュアで、トランスペアレント(透明)なスタイルの甲州は、イギリス向きだ。甲州はピュアだと言っても、弱弱しいのではなく、authenticity、つまり本物であり、退屈ではないということを強調していた。10年前(赤ワインブーム)では難しかったけれど、今の時代は、甲州のようなデリケートでピュアな白ワインが成功する条件が整っている。ショップでの価格競争ではなく、ハイクラスなレストランや、和食(これはイギリスやアメリカでは大流行だけれど、普通はビールやせいぜい日本酒が提供されている)、またはオイスターバーのようなところへ売り込んで行ったらいいのではないか、と。甲州のチャンスが到来している。

かいつまんで書くつもりが、つい長くなってしまいました。もっと色々な話をユーモアを交えて話してくださったのだけれど、時代は、ピュアでモダンで新しい白ワインへと向かっているということがよく理解できた。その最先端が、甲州というわけだ。

とても知的好奇心をくすぐられる話が満載で、書ききれないのだけれど、ジャンシス・ロビンソン女史からこのような話を聞けたのは、とても有り難い体験だった。

テイスティングの甲州ワインたち
テイスティングしたのは、この5種類

その後、甲州を5種類テイスティングした。テイスティングコメントについては、青木先生の >> 日本が誇る“甲州ワイン”を世界に! 力強いサポーターは著名なジャンシス・ロビンソンMW が的確で詳しいので、僕は割愛するけれど、クリーンでピュアな甲州は、とても興味深く思った。

もともとは、青木先生に甲州の良さを教えてもらってきたのだけれど、今回の、ジャンシス・ロビンソン女史の話で、ますます甲州への興味がわいたと思う。

最後に、ジャンシス・ロビンソン女史のところへ行って、ちょっと話をして、彼女の大著 “The Oxford Companion to Wine, 3rd Edition” にサインをもらった。彼女は、気さくに応じてくれた。A4版で800ページを超えるこの大著は、僕にとってはバイブル。重い思いをして持って行った甲斐があった。一生の宝物だ。

The Oxford Companion to Wine
The Oxford Companion to Wine

Jancis Robinson の直筆サイン
Jancis Robinson MW 女史のサインをもらった!

KOJ のみなさま、本当にありがとうございました。

最後に、香港へ旅立ったジャンシス・ロビンソン女史の Twitter でのつぶやきを紹介して、この記事を終わりにします。

JancisRobinson

Good to be in HK for @roomtoread fundraiser but sad to leave the land of Koshu, cold bathrooms & warm loo seats.


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Master of Wine, Jancis Robinson 女史 来日 [ワイン]

今日、世界のワインの最高権威 Masters of Wine (MW)の1人の、Jancis Robinson(ジャンシス・ロビンソン)女史が銀座のアルジェントASOにやってくる。

思えば、僕がワインを勉強しようと思ったきっかけは、1995 年にイギリス BBC 放送で放映された “Jancis Robinson’s WINE COURSE” というシリーズの番組だった。これをアナログCS放送で視聴し、ワインの楽しさと奥深さ、科学、人間、自然、そしてとても感性を必要とするインテリジェントなものなのだと感じ、深く感動をした。それ以来、彼女のファンであり、彼女の出す本は原書・翻訳を問わず持っているけれど(絶版で入手困難な『私のワイン人生』を含めて)、実際にお目にかかるのは初めて。今回は、世界のワイン動向と甲州ワインをテーマに話をしてくれるらしい。

学生時代、ボーイフレンドとのディナーで、Chambolle-Musigny Les Amoureuses 1er Cru 1959(恋人達)を飲んで、ワインにはまったと言っていた Oxford の才媛 Jancis Robinson 女史。さて、どんな人なのだろうか。とても、楽しみだ。

実際の感想(熱心なファンとして!)は、右記の記事で改めて書きます。>> Jancis Robinson(ジャンシス・ロビンソン)女史来日!

JancisRobinson4
Copyright © Jancis Robinson (禁転載)

By courtesy of JancisRobinson.com Limited
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London
NW3 5YA
UK


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コークスクリュー(ソムリエナイフ、ワインオープナー) [ワイン]

ワインを自宅などで楽しむ際に、最もよくつき合う道具がコークスクリュー(ソムリエナイフ、ワインオープナー)ではなかろうか。

1997 年に、パートナーが僕の誕生日に贈ってくれたのが、フランス SCIP 社のシャトー・ラギオール (Chateau LAGUIOLE) の水牛のマーブル柄。新宿伊勢丹の地下で、ホーンの色合いを含めて見比べた結果、この1本を選んだ。世界に1本のコークスクリューだ。

シャトー・ラギオール.JPG

あれから 12年あまり、もう何千本のワインを開けたか分からないけれど、大切なパートナーだ。我が家で、もっとも多くのワインを知っている道具。すっかり手にも馴染んでいる。いいものは長持ちする、そう教えてくれるコークスクリューだと思う。これに慣れれば、たいていのコークスクリューは使いこなせるのではなかろうか。

アウトドアで活用するものなど、色々なコークスクリューを持っているけれど、我が家でメインとして活躍しているのは以下の4つ。

コークスクリューたち.JPG

一番左が、スペイン Pulltex 社のプルタップス エリート・ライン。これは新入り。以前から、ダブルレバー式のコークスクリューは知っていたけれど、使ったことがなかった。去年イタリア旅行に行ったら、ほぼ全員のソムリエがプルタップス(たいていは黒だったけれど)をキビキビと使っていて、気になって購入したもの。1944 年にバルセロナ在住の発明家ラム・ブルカルト氏が発明したというのだから、実は歴史ある逸品だと気がついた。これから活躍するかもしれない。

その右が、おなじみ SCIP 社のシャトー・ラギオール。

3番目の、“さすまた”のようなひょうきんな形をしているのは、イタリア CHIDINI 社の Gitano(ジタノ)。これは、コルクとビンの隙間に差し込んで使うものだけれど、コルクを傷つけずに開栓することができる優れもの。我が家では、オールド・ヴィンテージのワインを開けるときなどに利用している。また、ラギオールで失敗(コルクが割れたり折れたり)した場合にも、活躍している。時間はかかるけれど、保険的存在。実は、年末エノテカで 1982 年の Chateau Ducuru-Beaucaillou をあけるときに、最後に登場したのは内緒だ。

一番右は、スクリュープルブランド(現在は、フランス ル・クルーゼ社の傘下)の Screwpull 3 in 1。これはちょっと変わった形をしているけれど、普通のレバー式のものとは違い、ヘリコプターのようにレバーを回転させて使う。コルクとスクリューの抵抗をいかに少なくするか、いかにスクリューをコルクの中心に通すかをアメリカのワイン愛好家が考えて作られたらしい。これも、実はジタノ同様、オールド・ヴィンテージのワインで利用することが多い。コルクに負担がかかりにくく、またゆっくりと引き抜ことも可能なため、安心して使える(素早く開けることもできる)。女性にも優しく、パートナーは、普段、これを愛用している。同じ Screwpull のフォイルカッターと合わせて贈り物にすることがある。

さて、まだパッケージからあけていないものがある。

ALESSIのコークスクリュー.JPG

これは、ミラノのリナシェンテで購入した ALESSI の Parrot(オウム)。

ALESSIのパロット.JPG

コークスクリューをオウムに見立てた着眼点やうまいデフォルメ、極彩色のカラーリングなど、さすがイタリア人のデザインだなと思う。

よく見ると分かるのだけれど、レバーの部分がプルタップスと同じ形をしている。実は、プルタップスの特許ライセンスを受けている。機能性も兼ね合わせ持っているところがよい。日本でも、同じ形のものを見かけたけれど、この色はなかったので、大切にしたいと思う。

ワインをあけるときのワクワクした気持ち。そんな気持ちに寄り添うようなコークスクリューは、ワインの影の立役者だと思う。皆さんのお気に入りのパートナーは、何だろうか。
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エノテカ二子玉川店の年末スペシャルテイスティング(最終日) [ワイン]

エノテカ玉川高島屋SC店の、2009年末スペシャルテイスティングの最終日となった大晦日。

この3日間。テイスティングノートを付けるのも久しぶりな気がするけれど、こう午前11時という絶好の時間帯に真面目に取り組むのも鍛錬になっていいな、と感じた。本当は意見交換もできると、さらに勉強になるのだけれど、それはまたの機会に。

17.エノテカの2009年大晦日.JPG

エノテカでは、朝から年末年始のワインのお買い物に来るお客さんがたくさんいた。「シャンパンは何がお勧めですか?」とか、「オーパスワンはありますか?」とか、「タルボーを3本買ってきてと言われて来たのだけれど?」とか、テイスティングルームにいても、ショップからそんな景気のいい声が聞こえてくる。福袋の準備も、もう整っているようだ。

さて、最終日のラインナップは、以下の通り。

18.年末スペシャルその3(ボルドー編).JPG

ボルドー編その2。まだ若いヴィンテージだけれど、それぞれのシャトーの特徴をつかむのにはいいのかもしれない。本来、飲み納め的に楽しむのが一番なのだろうけれど、今年はあまり真面目にワインに取り組めなかったので、最後の3日間は真剣にテイスティングをすることにした。

19.本日の目玉.JPG

中でも、気になるワインは、やっぱりこの CHATEAU CHEVAL BLANC 2004 だろう。右岸では、シュヴァル・ブランが割と気に入っているのだけれど、このように若いヴィンテージを味わったことがあまりない。2004 の出来はどうなのか?モダンなボルドーらしく、もう飲み頃に入っているのか?その辺に興味を持った。

20.ボルドーその2.JPG

例によって、テイスティンググラスよりも大振りのグラスでサーヴしていただいた。以下、テイスティングノートより。

・2004 CHATEAU CHEVAL BLANC
外観は、紫色がかった濃いめのルビー色。透明で輝きがある。粘性は強い。若々しく健全。ファーストノートはヴァニラやアマンドグリエといった木樽に由来するニュアンス。カカオ、ミルク。カシスやプラム、ダークチェリーといった黒い果実味が凝縮している。タバコ。エピセ。メンソール。シシトウ。エレガント。味わいは、柔らかいアタックに、酸味がしっかりしている。ビロードのようなタンニンが強め。若々しい。ヴァニラの味わいと、少し青っぽい味わいもある。余韻は10秒。まだ早すぎて、飲み頃ではない。ちなみに、このワインは抜栓された直後にボトルからサーヴされたので、デキャンタージュをすることによって、もう少し飲みやすくなるかもしれない。ただし、青っぽさの解消については、さらなる熟成が必要と思われる。あと5年から10年は待ちたいワイン。ポテンシャルは十分にある。

・2006 PAVILLON ROUGE DU CHATEAU MARGAUX
外観は、やや紫色がかった明るめのルビー色。透明。粘性は強い。若々しい。香りは、カシスやプラム、ブルーベリーといった黒い果実の香りが豊か。カルダモンやグローブといったエピセ。ミルク。カカオ。味わいは、若々しいアタックと酸がしっかり。タンニンが力強い。若いが、バランスは良い。余韻は8~9秒。まだ飲むには早く、アフターにタニックな印象が少しある。もう少し熟成を待つか、要デキャンタージュ。

・2006 ALTER EGO DE PALMER
外観は、紫色がかった濃いめのルビー色。透明。粘性は強め。若々しい。香りは、カシス・リキュール、ブルーベリーなどの黒い果実味が豊か。ミルク。甘やかな印象。エピセ。やや閉じている。味わいは、若々しいアタックに、酸がしっかり。タンニンもしっかりしている。バランスは良い。余韻は7~8秒。取り扱いに神経質なところはないので、飲みやすい。

・2004 LA CHAPELLE DE LA MISSION HAUT-BRION
外観は、濃いめのルビー色。透明。粘性がとても強い。香りは、グローブや黒こしょう、オリエンタルなエピセがある。カシスやダークチェリーといった黒い果実味がしっかり。断ち切った杉の木。コーヒー。少しヴェジタルな印象。味わいは、柔らかめのアタックに酸がしっかり。タンニンもしっかり。バランスは良い。余韻は7~8秒。アフターにタニックな印象があるが、飲める状態にある。このラインナップの中では若干スケール感に欠ける部分はあるが、十分に楽しめる。

・・・そんなことを考えながら、テイスティングをしていると、窓の外でありすがこっちを見ていた。

21.ありすが待っているので帰ります.JPG

「そろそろ帰りませんか?」と言われているような気がして、Domaine Leflaive の Puligny-Montrachet 1996 を買って帰ることにした。

このワインは、赤間店長に「今晩、"磯おろし"という、海老の天ぷらを乗せた冷やしおろし蕎麦を自作して食べるのだけれど、合うワインは?」と聞いて紹介してもらったもの。最初は店長から Sauvignon Blanc という話もあったけれど、Didier Dagneau の SILEX があるので、、、といったら、提案された次第。1996 は魅力的。海老の天ぷらとの相性も期待ができそう。でも、やっぱり SILEX かな、と悩みつつ、大掃除に明け暮れている。

昨年の Nikolaihof の VINOTHEK 1991 (セパージュは GRUNER VELTLINER) は抜群の相性だったのだけれど、あと1本しか持っていないので、今年は別なワインを。そう考えていたら、意外と甲州もいいかもしれない、と思いついた。でも手持ちがないので、今年の締めは Puligny-Montrachet 1996 か SILEX 2002 で年越しです!

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エノテカの年末スペシャルテイスティング(2日目) [ワイン]

エノテカでの、年末スペシャルテイスティングの2日目。

座席の配置が少し変更になり、今日はソファでテイスティング。ちょっと優雅な気分に。

10.2日目の様子.JPG

この席は、外の光が入ってきてワインの色が分かりやすいので、昼間のテイスティングの場合には、よく利用している。

2日目は、ボルドー編(その1)。名門シャトーによる、またもちょっと豪華なラインナップ。

08.年末スペシャルその2(ボルドー編).JPG

ボルドーに強いエノテカを印象づけるようなテイスティングだ。

この中で他のゲストも注目していたのが、

09.本日の目玉.JPG

CHATEAU DUCRU-BEAUCAILLOU 1982。ボルドーのグレートヴィンテージの、スーパーセカンドだ。僕も、この情報を得てから、この日を楽しみに待っていた。ちなみにその隣の彼は、DUCRU の 1982 を飲んでワインにはまってしまったらしい。それは大変だ。

12.ボルドーその1.JPG

今回も、テイスティンググラスより大振りのグラスでサーヴされた。以下、グラスの写真に、そのコメントを添えた。

13.デュクリュ・ボーカイユ1982.JPG

・CHATEAU DUCRU-BEAUCAILLOU 1982 (1)

外観は、フチがオレンジ色の明るめのガーネット色。透明。細かなオリ。熟成感があるが、粘性は強め。香りは、まずトリュフやシャンピニオン、森の下草といった熟成香が感じられた。続いて、ジビエなどの動物的な香り。一方、プラムやダークチェリーのような果実味もしっかりしていて若さがある。黒こしょうなどのエピセ。複雑でエレガント。味わいは、柔らかいアタックと酸がしっかり。タンニンは溶け込んでいるが、しっかりと骨格を保っている。ミネラルのニュアンス。余韻は10秒以上と、長い。良い熟成状態であり、飲み頃に入っている。

14.レフォール・ド・ラトゥール2006.JPG

・LES FORTS DE LATOUR 2006 (2)

外観は、紫色がかった濃いルビー色。透明。粘性は強い。若々しい。香りは、まずヴァニラやアマンドグリエといった木樽に由来するニュアンスがある。断ち切った杉の木。カシス、プラム、ダークチェリーといった黒い果実味が凝縮されている。エレガント。味わいは、柔らかいアタックと酸がしっかりしている。タンニンは強くパワフル。バランスは良い。余韻は10秒以上。アフターにタニックな印象がある。

15.ポンテ・カネ1999.JPG

・CHATEAU PONTET-CANET 1999 (3)

外観は、フチがオレンジ色がかりつつある濃いめのルビー~ガーネット色。透明。粘性は中程度。カシスやプラムなど黒い果実の香りが豊か。少しトリュフやシャンピニオンの香りが出てきており熟成に入っている。エピセ。ハーブ。断ち切った杉の木。エレガント。味わいは、柔らかいアタックと酸がしっかりしている。タンニンが力強く、男性的。ヴォリュームは中程度で、バランスが良い。余韻は10秒程度。状態が良く、飲み頃に入ってきている。C.P. がとても高い。買って帰っても後悔はない。

16.レ・パゴ・ド・コス2006.JPG

・LES PAGODES DE COS 2006 (4)

外観は、紫色がかった濃いめのルビー色。透明。粘性強い。若々しい。香りは、断ち切った杉の木や、カシス、ブルーベリーの黒い果実。少し閉じている。木樽のニュアンス。味わいは、柔らかいアタックと酸がしっかり。タンニンもしっかりしている。ヴォリュームが大きいが、複雑さに欠ける。男性的。余韻は7~8秒。このラインナップの中では、デイリーワイン的な味わい。

熟成による色の変化を、ヴィンテージ順に写真を並べてみると、分かりやすい。

13.デュクリュ・ボーカイユ1982.JPG15.ポンテ・カネ1999.JPG
14.レフォール・ド・ラトゥール2006.JPG16.レ・パゴ・ド・コス2006.JPG

以上、(1)、(3)、(2)、(4)の順。実際に見た感じでは、(1)と(3)の色の変化は緩やかで、(1)の熟成がゆっくり進んだものと思われた。管理のよいグレートヴィンテージの特徴と考えられる。

さて、最終日の31日は、どんなワインが出てくるのだろう。興味のある方は、エノテカ玉川高島屋SC店(03-5717-3334) まで問い合わせてみてほしい。今から、楽しみだ。

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エノテカの年末スペシャルテイスティング(1日目) [ワイン]

毎年というわけではないけれど、エノテカ二子玉川店の年末スペシャルテイスティングを楽しみにしている。毎日、そして毎週末にテイスティングが行われ、バー利用もできるのだけれど(その他、ワイン勉強会などに活用させてもらっています)、年末は特別。

01.エノテカ二子玉川店のエントランス.JPG

玉川高島屋SCのケヤキコートにある、エノテカのエントランス。午前11時。

02.バースペースを改装.JPG

バースペースも今年改装され、より使いやすくなった。

03.ここで試験勉強をしました.JPG

ここでワイン・エキスパートの資格を取るために、仲間達と通い詰めた日々を時々思い出す。

04.カウンターにはワインが一杯.JPG

この日は「飲み放題」という太っ腹な企画もやっていたけれど、酒量を減らすことにした僕は我慢。

今年の年末スペシャルテイスティングは、12/29,30,31の3日間行われる。

初日の 12/29 は、ブルゴーニュ編だった。

05.年末スペシャルその1(ブルゴーニュ編).JPG

アイテムは、ヴォギュエのボンヌ・マール2004を筆頭に、いつもより豪華なラインナップ。好みの作り手が集まってくれた。

06.豪華テイスティング.JPG

・2004 BONNES-MARES Domaine Comte Georges de Vogue
外観は、明るいルビー色で透明。少しオレンジがかっている印象。2004特有の色。粘性は強くしっかりしている。香りは、まず還元的で、その後になめし皮。ラズベリーやクランベリーなど赤い果実が凝縮している。エレガント。ミネラルのニュアンス。複雑。しかし2004特有の「藁」や干し草のニュアンスもある。味わいは、柔らかいアタックで酸がしっかりしている。きめ細かな程よいタンニンがあり、凝縮感とはっきりしたストラクチャーを感じる。ミネラルが豊か。バランスが良い。余韻は10秒以上と長く続く。スケールが大きく、グラン・クリュの風格を感じる。ただし、落ちるのが若干早いような気がする。難しいヴィンテージだが、健闘している。

・2006 MEURSAULT CLOS DE LA BARRE Domaine des Comtes Lafon
外観は、明るいレモンイエロー。輝きがあり透明。粘性がとても強い。香りは、白桃やレモンやトロピカルフルーツなどの豊かな果実味。ミネラルのニュアンス。白こしょう。ハチミツ。ナッツ。木樽のニュアンス。エレガント。味わいは、しっかりしたアタックに、酸もしっかり。ミネラルが豊か。樽由来のタンニンを少し感じる。バランスが良い。余韻は10秒以上と長い。奥行きの深いムルソー。美味。

・2007 VOSNE-ROMANEE CLOS DU CHATEAU Domaine du Comte Liger-Belair
外観は、明るいルビー色で透明。粘性は中程度。香りは、ラズベリーやクランベリーの赤い果実と、花束のような華やかな香りに包まれる。凝縮しつつエレガントで素晴らしい。VOSNE-ROMANEE の特性をよく発揮している。ミネラルのニュアンス。複雑さがある。味わいは、柔らかいアタックと酸がしっかり。タンニンはまろやか。バランスが良い。余韻は8~9秒。若干、スケール感に欠ける嫌いはあるが、C.P.的にはまずまず。

・2006 GEVREY-CHAMBERTIN LA JUSTICE Philipe Charlopin-Parizot
外観は、明るいルビー色で透明。粘性は強い。香りは、甘いクランベリージャムやラズベリーなど果実味が豊か。黒こしょうなどのスパイス。土の香り。ヴァニラや木樽のニュアンス。アマンドグリエ。若々しく、少しニューワールド的ニュアンスがある。味わいは、若々しいアタックで酸がしっかり。タンニンは程よくある。バランスが良い。少し収斂性を感じる。ミネラルのニュアンス。余韻は10秒ほど。時間の経過と共に、ニューワールド的なキャラクターは落ち着いて、本来の GEVREY-CHAMBERTIN の味わいに変化した。

・・・と、こんな感じ。

07.ありすは外で.JPG

実は、朝「ありすの散歩」といって家を出たので、ありす連れ。エノテカのことはパートナーには内緒だった。なので、ありすは、外で。この場所は、犬連れには結構便利です。

さて、翌 12/30 はエノテカ得意のボルドー編です。

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ワイングラスの白い水垢を取る画期的な製品 [ワイン]

年末年始と、ホームパーティを開かれた方もたくさんいらっしゃるかもしれない。で、ワインも入ってほろ酔い加減になったところで片付け・・・というのも、かなり大変。酔っていると、グラスの洗浄中に力が余って割ってしまうこともあり、ついつい、「グラスは明日で」となってしまうことも。

そして、気がつくとグラスに白い水垢がついてしまう、そんな経験をされた方もいらっしゃるだろう。実際、ずぼらな僕は、その一人。グラス洗い担当なのだけれど(パートナーは高価なグラスを洗いたがらない)、ついついサボってしまって、後で後悔することに。

P1000653.JPG

こんな感じに。それにしても悲惨。クエン酸や重曹など、いろいろやったけれど、なかなか取れなかった。かといって普通の研磨剤ではグラスが曇ってしまう。

そんな時に、たまたま成城の東宝日曜大工センターで出会ったのが、この製品。パートナーがめざとく見つけたもの。意外な場所に置いてあった。

P1000715.JPG

「鱗状痕落とし」(りんじょうこんおとし)とは、すごいネーミングだけれど、この製品が抜群にいいことはすぐに分かった。もともとは、風呂場の鏡などの水垢を取る用途のようだけれど、もちろんクリスタルグラスにも効く。

これを使って、さっきのグラスの水垢を取ると、下のように!

P1000656.JPG

比べてみると、

P1000653.JPGP1000656.JPG

一目瞭然です。ただし、ボウルの部分は力のかけ具合が難しいかもしれません。

高森コーキ TU-58 鏡の鱗状痕落し
高森コーキ TU-58J 鏡の鱗状痕落しジェット  (ダイヤモンドパッド付き)


材質 酸化アルミニウム、ヤシ油、界面活性剤【弱酸性】
容量140g

グラスの「大掃除」にお勧めです。我が家は、「鏡の鱗状痕落としジェット」を3本常備しています!

追記
NYC の CEO こと、uge さんから耳寄りな情報が。鱗状痕落としでは苦手だったボウル部分ですが、なんとキッチンハイターが良いとのこと。これで、ステム(脚)もプレート(台座)もボウルも綺麗になりますね。
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ワインブディック・ヴァンサンテ (VINSANTE) [ワイン]

世田谷区上野毛にあるワインブティック・ヴァンサンテ。インポーターの三国ワインのアンテナショップでもある。ワインアドバイザーの資格を持ち、とても優秀なワイン講座同級生が店長をやっているので前々から気になっていたお店。三国ワインさんには、今年の夏トスカーナにある Terrabianca 訪問のアレンジをしていただいたので、お礼がてらうかがいたいと思っていた。 上野毛駅からは徒歩30秒くらいで、駅を出て右に行けばすぐです。

01.街角のブティック・ヴァンサンテ.JPG

VINSANTE は、「ワインと乾杯!」をくっつけた造語だけれど、ちょっと素敵な感じ。Á votre sante! 街角にあるおしゃれなブティックは、店長のセンスが生かされているような気がする。

02.ヴァンサンテの正面.JPG

ありすの散歩でお店の前を通ることが多かったのだけれど、ありすが分離不安でおとなしく外で待ってくれないので、本格的に行ったのは先日が初めて。

03.素敵な看板.JPG

04.店内は意外に広い.JPG

その日は、大好きなシャンパン、ビルカール・サルモン(BILLECART-SALMON)の無料試飲会の日だった。

06.今日はビルカール・サルモンの試飲.JPG

パリの3星レストラン御用達のシャンパン、ビルカール・サルモン。ブリュット・ロゼはオープンカレッジの講座でも絶大な人気があったし、某社が扱っていた頃から僕もお気に入りだ。 なかなか入手が困難な逸品なのだけれど、ヴァンサンテに来れば買えます。

この日は、以下の5種類をテイスティング。

・ブリュット・ヴィンテージ2004(新着)
・ブリュット・ブラン・ド・ブラン
・ブリュット・ロゼ
・ブリュット・レゼルヴ
・ドゥミ・セック

これが無料で試飲グラスで飲めるなんて、大盤振る舞い!

05.次々とビルカール・サルモンを試飲できた.JPG

和食に合いそうな魅惑的なヴィンテージ 2004 もいいなと思いつつ、店長お気に入りの深みのあるブラン・ド・ブランと、定番のロゼを購入した。ロゼはクリスマスに、ブラン・ド・ブランはお正月に楽しむ予定。現地でしか手に入らない、ビルカール・サルモン特製のミュズレ・キーホルダーをプレゼントでもらいました。

本当は、ミレジム・キュヴェ・エリザベス・サルモン ロゼ 1998 も買おうかと思ったけれど、これはまた、ゆっくり買うことに。 1998 は結婚した年なので、記念日にあけたいと思う。

ついでに、地下2Fにあるセラーへ案内してもらった。そう、このブティックは、1F、地下1F、地下2Fまである。それぞれのフロアで、扱っているワインのグレードを変えている。

07.地下2Fのセラー.JPG

ここは、天井までびっしりとヴィンテージワインが揃っている。もともと地下2Fという好条件もあるけれど、温度といい湿度といい、とてもよい管理状態だ。

09.管理もしっかり.JPG

聞くと中には19世紀のワインもあるらしい。少なくとも僕は1904年のシャトー・マルゴーを発見した。

そして、こんなアイテムも。

10.おっとDRCも!.JPG

DRC もとは・・・恐れ入りました。ブティックではないですね、もはや。

そして、発見。

12.某CEO、見つけましたよ!.JPG

NYC にいる 某CEO のバースデイ・ヴィンテージ。奇蹟のワイン。CEO の来店を、一日千秋の思いで待っているかのように思われた(かどうかは、分からないけれど(笑))。

この階では、Terrabianca のスーパータスカンも見つけることができた。今となっては懐かしいけれど、トスカーナの風景がよみがえってきた。

普段使いの、センスの良いデイリーワインを扱っている 1F、ちょっとしたイベントにも使えるワインを扱っている 地下1F、そして偉大なワインの眠る地下2F。どのフロアでも親切な店員さんが、きめ細かく相談に乗ってくれる。

そして、家に帰って気がついたのだけれど、レシートにも心遣いが。

14.レシートにも心遣いが.JPG

購入したワインの明細に、それぞれのワインの特徴が書かれていて、後でどんなワインを買ったのか分かるようになっている。デイリーワインなどでは、相性のよい料理などマリアージュの提案などもしている。そんなきめ細かな心遣いは、女性ならではなのかもしれない。

街に根付いた、ちょっと粋なワインブティックとして、これからも素敵なワインを紹介してくれることを期待しています!まだ行っていない方は、要チェックですよ。無料で会員になると、ワインが 10%OFF になる特典もあります。

WINE BOUTIQUE VINSANTE Kaminoge
ワインブティック ヴァンサンテ 上野毛
【営業時間】平日  14:00~22:00
土日祝 11:00~20:00
【住所】東京都世田谷区上野毛1-14-6
【電話番号】03-3704-2323

※年末年始は、12/31、1/1~1/3がお休みです。


より大きな地図で ワイン・ブティック・ヴァンサンテの地図 を表示
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今年の Beaujolais-Villages Primeur [ワイン]

今年は、大御所 LOUIS JADOT の Beaujolais-Villages Primeur を買ってみました。仕事帰りに、近所の玉川高島屋SCで。

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色が赤紫色で濃く、ワインの涙もあるくらい。その通り、アルコール度数が 13.0%vol もあり、よほど作柄が良かったのではないかと思われた。イタリアでは、9月がほぼ毎日快晴で、収穫期に雨に降られなかったので、ブドウが完熟して良さそうに見えたけれど、きっとトスカーナと作柄が連動しているブルゴーニュも良い年なのだと思う。2008が悪かっただけに、期待できるかも。そう予想できるのが、毎年の楽しみ方。

香りは、チョコバナナやドライイチヂク、ラズベリー、イチゴ、キャンディがムンムンとしているけれど、なおかつ凝縮味があるのが良い。しっかりタンニンも感じた。即成のマセラシオン・カルボニックとは思えない作り。だけれど、やっぱり Primeur・・・出前の Pizza やチーズとの相性は、あまりよくなく、チョコレートでも食べながら飲んだ方がいいのかもしれないな、と思った。辛口だけれど、少しフルーティすぎて、普通の料理には合わないのではないかと・・・マリアージュの勉強をし直さないと!

散財だけれど、今度は Macon-Villages Primeur(白)でも買ってみようかな。それがお祭りです。
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ひらまつのワインプライス革命 [ワイン]

ひらまつからのビジネス・レポートで、1月から系列の18のレストランでワインプライス革命を行うことを知った。

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この「ワインプライス革命」というのは、2008年にもポールボキューズのブラッスリーで実験的に導入されたものだけれど、ひらまつがフランスから直輸入しているフランスワインを、小売店の価格に近い価格で提供するというものだ。通常、レストランでのワインの価格は、小売店の価格の2倍~5倍程度はするので、思い切った価格設定といえる。ワインファンにとっては夢のような話だと思う。

かつて、エノテカとブラッスリー・ブルディガラが二子玉川にあった頃、エノテカでワインを購入するとブルディガラに無料で持ち込めるという素晴らしいサーヴィスがあったのだけれど、今回はその比ではない。

僕の確認したところでは、以下のレストランで、この「ワインプライス革命」を享受できるものと思われる(行かれる方は、予約時に確認をしてほしい)。また、革命は全ワインではなく、フランスワインを中心にしている点も注意して欲しい。

・レストランひらまつ
・レストランひらまつ 博多
・レストランひらまつ レゼルヴ
・リストランテASO
・アルジェントASO
・代官山ASOチェレステ 二子玉川店
・代官山ASOチェレステ 日本橋店
・ル・バエレンタル
・メゾン ポール・ボキューズ
・ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ
・ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座
・ブラッスリー ポール・ボキューズ 大丸東京
・ブラッスリー ポール・ボキューズ ラ・メゾン
・キャーヴ・ド・ポール・ボキューズ
・オーベルジュ・ド・リル トーキョー
・オーベルジュ・ド・リル ナゴヤ
・ボタニカ(要確認)
・アイコニック(要確認)

年が明けたら、早速、確かめに行ってみようと思う。楽しみだ。
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訃報 Robert Mondavi 氏 [ワイン]

Decanter 誌のニュースで、カリフォルニアワインの巨人 Robert Mondavi (94) 氏の訃報を知った。

'Colossus' Robert Mondavi dies
http://www.decanter.com/news/256455.html

ひとつの時代を築き上げた人物として、いや世界を変えたといってもいい偉業に対して、その功績をたたえたいと思う。また、94 歳という大往生ではあるけれど、晩年はさぞ苦労をされたのではないかと思う。

故人の冥福を祈りたい。

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Photo by José Luis Villegas
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バール・ボッサ [ワイン]

bar bossa(バール・ボッサ)は、渋谷東急本店の近くにあるワイン・バー。とても分かりにくい場所にあるので、一種隠れ家的な雰囲気もある。

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照明を落とした店内には、その名の通り、ボサノバの名盤が心地よく流れている。

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ワインは自然派やニューワールドなどを含めてバランス良く取りそろえられていて、グラスでもシャンパン、赤、白と楽しむことができる。

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レストランでお食事をした後に、フラッと立ち寄るのにいいお店かもしれない。
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