SSブログ

クリス・ボッティ(Chris Botti)ジャパンツアー2010@東京芸術劇場 [音楽]

僕の好きな Jazz Trumpeter にクリス・ボッティ(Chris Botti)がいる。「Smooth Jazz の貴公子」とも「キング・オブ・スムースジャズ」とも呼ばれているけれど、彼の知的で崇高なまでの演奏とバンドメンバーとの息のあったエンターテイメント性の高さには、何年も魅了されてきた。

今回の主催のサモンプロモーションにあるバイオグラフィーには、以下のように書かれている。

2004年のアルバム『When I Fall In Love』で、ジャズ部門における全米最高売上を記録。幅広いファン層から支持され、ジャズ部門でのチャート1位を4回達成。グラミー賞他数々の賞を受賞。ワールド・シリーズやノーベル平和賞授賞式にも出演した。年間250日を越えるツアーをこなし、30年にも及ぶプロ生活の間には世界中のオーケストラ、またフランク・シナトラ、スティング、ジョシュ・グローバン、ポール・サイモン、アンドレア・ボチェッリ、スティーブン・タイラー(エアロスミス)など一流アーティストとも共演。 2004年の「People(ピープル)誌」では「世界で最も美しい50人」にも選出されている。

前回の来日は2年前のブルーノート東京だったけれど、世界中をライブで回っているという彼の演奏は、やはりライブで聴きたい。

Chris Botti
LIVE IN BOSTON より

正直に書けば、僕は、大切なひとを傷つけてきたことや、自分の汚れた心を悔やむ気持ちで頭がいっぱいで、ライブに行ける状態ではなかった。こんな気持ちで、クリスのライブを楽しめるのだろうか、と。でも、生まれて初めて、「お一人様」でコンサートに行くことにした。自分の孤独と向き合うように。

Exif_JPEG_PICTURE
2010/04/03 開演前の東京芸術劇場大ホール

半年前に取ったチケットは、前から4列目の中央寄りで、クリス・ボッティは目の前だった。Jazz をコンサートホールで聴くのは初めてだけれど、彼のライブの代表作 “LIVE IN BOSTON” のように、クロスオーバーに近い性格を考えると、それもありなのかもしれない。会場の大半は女性で、若い人から年配の方まで、様々だった。また年配の夫婦も、よく目にした。東京芸術劇場の大ホールは、3階まで満席だった。

隣の空席を気にしないよう、僕は、ノンストップ2時間のライブに集中することにした。

開口一番、「今日は日本の皆さんにも分かりやすいように、ゆっくりしゃべります(笑)」と言って、会場を笑わせリラックスさせていたクリス・ボッティ。

1曲目は、Ave Maria(アヴェ・マリア)。祈りにも似た彼らしい荘厳でどこかもの悲しい演奏からはじまる。どんどん演奏に引き込まれ、心が洗われていくのが分かる。すごい。

まだ、どこにも情報がないので、僕が知っている&覚えている限りだけれど、演奏された曲目は以下の通り。

1.Ave Maria
2.When I Fall In Love
3.Caruso
4.Flamenco Sketches
5.Emmanuel? (feat. Chee-Yun)
6.The Look of Love (feat. Sy Smith)
7.The Very Thought Of You (feat. Sy Smith)
8.Good Morning Heartache (feat. Sy Smith)
9.My Funny Valentine
10.A Thousand Kisses Deep
11.Cinema Paradiso (feat. Chee-Yun)

スタッフによれば、いずれサモンプロモーションのホームページでセットリストを公開するそうなので、その時に、修正を入れます。5曲目が自信がない。

今回のコンサートは、いつもの4人にプラスして、ヴォーカルやヴァイオリンなど多彩なゲストも魅力だった。

Chris Botti クリス・ボッティ (Trumpet)
Billy Childs ビリー・チャイルズ (Piano)
Billy Kilson ビリー・キルソン (Drums)
Mark Whitfield マーク・ホイットフィールド (E-Guitar)
Tim Lefebvre ティム・ルフェーヴル (Bass)
Andy Ezrin アンディー・エズリン (Keyboard)
Chee-Yun チー・ユン (Violin)
Sy Smith サイ・スミス (Vocal)

バンドメンバーとの息のあった演奏は、When I Fall In Love などの見事なインプロビゼーションにも現れていた。ゲストとの絡みも完璧。Sy Smith の歌うソウルフルな “The Look Of Love” には、ノックアウトされた。

スタンディング・オベーションの後に、Cinema Paradiso が演奏された。僕も大好きなこの映画のテーマは、心に染み入った。Chee-Yun のなめらかで叙情的なヴァイオリンとともに、Chris Botti の優しくも崇高なトランペットが寄り添う。

自然に涙があふれた。音楽は、魂の浄化をしてくれる、そんな体験をしたような気がする。トークも楽しいし、エンターテイメントとしても抜群で、とても盛り上がった。けれど、やはり彼の Flamenco Sketches に現れているような、透明感のある孤高の演奏が心に響いた。

終了後、ロビーでサイン会があったので、僕も参加してきた。とても大勢の人々にびっくりしたけれど!ロビーには Chris Botti の他、僕の好きなギターの Mark Whitfield や、Sy Smith もいた。

感極まって、クリスにはあまりいっぱい話しかけられなかったけれど、彼は気さくに握手をしてくれた。崇高な魂に触れたような気がした。他の女性ファンは、ハグもしてもらっていたようだ。彼の人柄が感じられる。

Mark Whitfield は、演奏も素晴らしいけれどライブのムードメーカーでもあって、僕は好きだ。彼に話しかけると、「いいブーツ履いているね!」と僕の赤いブーツを褒めてくれた。この日は、ヴィンテージ・ジーンズに赤いブーツを合わせて行ったのだけれど、やっぱり靴は重要だね。彼は根っからのエンターテイナー。

Exif_JPEG_PICTURE

CDにサインをしてもらって、家路についた。表紙に Chris Botti、そして中に Mark Whitfield と Sy Smith。

彼のライブは最高だけれど、その片鱗は家でも楽しむことができる。最新のライブ DVD & Blu-ray だ。

Chris Botti in Boston [CD+DVD]
http://www.amazon.co.jp/Chris-Botti-Boston-CD-DVD/dp/B001PXYH6Y/ref=pd_cp_m_0

Chris Botti in Boston [Blu-ray]
http://www.amazon.co.jp/Chris-Botti-Boston-Dig-Blu-ray/dp/B001R60ESE/ref=sr_1_4?ie=UTF8&s=dvd&qid=1270346074&sr=8-4

Blu-ray は、1080p の映像と Dolby TrueHD 7.1ch 96KHz/24bit 収録で、再生環境が整えば最高のライブを追体験できます。

また、彼の最新 CD の "ITALA" はお気に入りで、僕は毎日眠るときに聴いていたりします。

まだ、今日(4/4)は愛知公演、4/6には大阪公演があり、たぶん当日券もあると思うので、興味のある方は、ぜひ!

Chris Botti Official Site
http://www.chrisbotti.com/


nice!(5)  コメント(5) 
共通テーマ:音楽

nice! 5

コメント 5

artfuldodger

仰る通り彼のBD,最高の画質・音質のBDのレファレンスデイスクですよね。
by artfuldodger (2010-04-04 14:45) 

YUTAKA

artfuldodgerさん、nice!&コメントをありがとうございます。

さすが artfuldodgerさん、よくご存じですね。
この Blu-ray は、僕も本当にお気に入りです。
音質・画質の良さもさることながら、カメラワークも絶妙で
本当にライヴの会場にいるような気になりますよね。
by YUTAKA (2010-04-04 18:45) 

hako

早めに修復できると良いですね。
BD,是非聴いてみたいです。
by hako (2010-04-04 20:59) 

fumiko

最近、大いなる五感の刺激をしていますね。
クリス・ボッティで聴覚 (握手は? であれば触覚も・笑)
BSエリザベスで嗅覚&味覚、東京ミッドタウン夜桜で視覚かな。
by fumiko (2010-04-05 00:49) 

YUTAKA

hakoさん、nice!&コメントをありがとうございます。

優しいお言葉をありがとうございます。
人間関係の修復は時間がかかりますが、ゆっくり行こうと
思っています。そして、この LIVE IN BOSTON の BD、
お勧めです!

青木先生、nice!&コメントをありがとうございます。

確かに、五感で堪能していますね!気がつきませんでした。
ワインもアートのジャンルに入りそうですね♪

PENGUINGさん、nice!をありがとうございます。

お花の写真がポップで楽しいですね。

REIさん、nice!をありがとうございます。

シチリアには優れたワインが多いと感じていますが、そこで
カンティーナ併設アグリツーリズモを体験できるというのは
とても魅力的ですね。かなり羨ましいです。


by YUTAKA (2010-04-26 09:25) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。