さようなら DIJON [雑記]
二子玉川に、フレンチテイストでワインの充実した串揚げ屋さんがあった。その名前は、DIJON。特別なフレッシュな油を使って、様々な食材を繊細に味付け、世界中の塩やスパイス、薬味などでいただく。カウンターがメインのお店なので、1人でも気軽に立ち寄り、ワインとおつまみをいただくといったワイン・バー的な利用もできるレストランだった。ワインのセレクションも、僕から見ても趣味の良いものだった。お店の良さは、ワインリストで分かる。
その DIJON は、その懐の深さとは裏腹に、なかなか一般の方の理解を得ることができずに、1年前にイタリアンへと業態の変更を行った。パートナーと僕は、その両方のお店に通い続けたのだけれど、この界隈で気軽にワインを楽しめるお店は他になかったので、当然とも思える。そして1年。イタリアンに業態変更をしたものの、立地条件やファミリー向けではないということもあり、惜しまれつつ DIJON の最後の日が来てしまった。とても残念な気持ちながらも、素敵なお店を作ってくれたスタッフの皆さんへのねぎらいと新しい旅立ちの激励を兼ねて、最終日に行った。
半地下のエントランスが、われわれを DIJON の世界へと誘う・・・
最後のメニューは、その名も「祝1周年 そして SAYONARA」というものだった。
カウンターとキッチンが近いので、お料理の詳しい説明や作り方などの会話を楽しみながらお食事をいただくことができる。
ワイン・セラーには、良質なワインが数多く眠る。
お客さまを待つカウンター席。
まずは、いつもの PROSECCO のスプマンテで乾杯!
アンティパスト・ミスト。
仔牛肉のソテーとシャンピニオン添え。これもアンティパスト。
グラスでワインを楽しむ。
マグナムボトルを、ごそごそとソムリエFさんが取り出す。
Poggio Argentiera の CapatostA のマグナム。秘蔵のワイン。Sangiovese 95%, Alicante 5% のセパージュ。
プリモ・ピアットは鴨ねぎ赤ワイン煮のガルガネッリ。味が深くしみこんでいて美味しい。
プリモ・ピアットの2つめは、生ハムとトレヴィスのリゾット。トレヴィスの苦みがアクセントとなっている。
ここで、ワインのボトルをお願いする。Brunello di Montalcino Reserva の銘醸 VALDICAVA の Madonna del Piano 1999。
聖母の祝福が、皆にあらんことを願って。
セコンド・ピアットは、猪バラ肉とマスタード風味のホウレン草とおいも。ジビエ好きにはたまらないメニューだけれど、Madonna del Piano とのマリアージュも素晴らしかった。
ドルチェには、3種を・・・
ディジェスティフに、ロマーノ・レヴィおじいさんのグラッパ。ぜいたくすぎる。
レアもの同士のツーショット。
ついに、この日が来てしまった・・・
最後のカフェ。
おちゃめなシェフとソムリエの2人は、最後まで笑わせてくれました。
Adieu, DIJON! 串揚げ屋からはじまったこのお店のことを、パートナーも僕も忘れないと思います。そして、スタッフの皆さんの、新しい旅立ちを祈りたいと思います。ありがとう DIJON。そして、さようなら。
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