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映画『イングリッシュ・ペイシェント』ゆかりのピエンツァを歩く [イタリア旅行記]

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映画の舞台ともなった、ピエンツァでのランチ

第二次大戦終戦間近の1944年。北アフリカの戦場で撃墜されたイギリスの飛行機から、全身にやけどを負った男が連合軍に保護される。記憶を失っていたために、男はイングリッシュ・ペイシェント(イギリス人の患者)と呼ばれる。収容された野戦病院でカナダ人の看護婦ハナ(ジュリエット・ビノーシュ)から献身的な看護を受け続け、男はやがて、少しずつその記憶を回復する。それは砂漠で出会ったイギリス人の人妻キャサリンとの許されぬ愛の日々だった・・・

この物語は回想形式で綴られている。主人公の愛の日々と、看護婦ハナの再起のドラマを織り上げた重層的な物語で、1996年のアカデミー賞では8部門を獲得した。ちなみに、アメリカ映画。

砂漠のシーンが印象的な映画だけれど、イングリッシュ・ペイシェントであるアルマシーとハナの物語は、トスカーナのピエンツァで撮影された。中世からの町並みが生きているこの小さな町は、1996年に世界遺産にも登録されている。

ヴァル・ドルチャの眺め
ヴァル・ドルチャ渓谷の眺めとトスカーナの糸杉

なだらかな丘陵地帯
なだらかな丘陵地帯が眼下に広がる

歴史的建造物
よく分からないが、何かの歴史的建造物なのだろう

中世を歩く
中世の世界を歩く

歩く
歩く

ピッコローミニ宮殿 
ピッコローミニ宮殿

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本当に、中世の町並みのよう

ボルジャ宮殿 
ボルジャ宮殿

ピエンツァのドゥオーモ 
ピエンツァのドゥオーモ

と、歩き疲れたところで(いや、本当はランチの方が先だったのだけれど)、町の南にある LA TERRAZZA DEL CHIOSTRO へ。この記事の一番最初の写真は、ヴァル・ドルチャ渓谷に面したこのリストランテでランチを食べる親子の様子だ。とてもいい光景。

このレストランはとてもお勧めできる。渓谷を見下ろし、トスカーナの丘陵地帯を見られる風光明媚なロケーションと、美味しいパスタ、美味しいワインが比較的リーズナブルに楽しめるからだ。サーヴィスもエレガントだ。

LA TERRAZZA DEL CHIOSTRO
LA TERRAZZA DEL CHIOSTRO

 スペルト小麦のタリオリーニ、トリュフのクリームをパルミジャーノ・レッジャーノのシエナ形式のチャルダ(ウエハース)とともに
スペルト小麦のタリオリーニ、トリュフのクリームをパルミジャーノ・レッジャーノのシエナ形式のチャルダ(ウエハース)とともに

マロンの粉で作ったメッツェ・マニケ、地元のイノシシのラグーとヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノのソースで 
マロンの粉で作ったメッツェ・マニケ、地元のイノシシのラグーとヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノのソースで

合わせるワインは、もちろん、地元のヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ!ブルネッロ・ディ・モンタルチーノやキャンティ・クラシコもよく飲んだけれど、ヴィノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノもコストパフォーマンスが高くてよく頼んだ。今回はランチなのでグラスで。

なお、ピエンツァはペコリーノチーズの最高の産地で、トスカーナの色々なレストランでこのピエンツァのペコリーノを楽しんだのが記憶に鮮明だ。

カプチーノ
食後はカプチーノ

というところで、時間になってしまった!この後、モンタルチーノに戻らないと。

実は、表題の『イングリッシュ・ペイシェント』の修道院は、町の北にある Sant'Anna in Camprena だ。ここは、今は、アグリツーリズモをやっているらしい。ちょっと町の中心から離れているけれど、映画に思い入れのある方は地図を頼りに訪ねるのもいいと思う。

トスカーナではシエナ郊外に宿泊をしたのだけれど、実は、最初の予定地はピエンツァだった。しかし、随一のホテルである Il Chiostro di Pienza の予約が3ヶ月前でも一杯で取れなかった。後から『イングリッシュ・ペイシェント』を巡る旅をアメリカ人がしており、人気だということを知った。いや、『グラディエーター』かもしれないし、『ロメオとジュリエット』なのかもしれない。それくらい、映画のロケに使われている町だ。

気がついた方はいらっしゃると思うけれど、実は、紹介したレストラン La Terrazza del Chiostro は、この予約の取れないホテルのレストランだったのだ。そんなに大きな町ではないので、ちょっと立ち寄ってランチというのもお勧めできる。


PIENZA スライドショー


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コメント 5

kowa

素敵な旅の話ですっかり自分がイタリア旅行している気になります。
ほんとうに素敵でうらやましい・・・

by kowa (2010-02-03 00:33) 

YUTAKA

kowaさん、チェック&コメントをありがとうございます。

イタリアは、いたるところが世界遺産で、いたるところが映画の舞台
だったりするので、本当に飽きないです。1ヶ月いても、足りなかった
くらいで・・・

今は、僕も、心の中で旅をしていますよ。こうやって、写真を選びながら
その時の情景を思い描いています。

機会があったら、ぜひ、イタリアの田舎にも行ってみてください。

P.S. ゆずのリゾットのレシピ、ありがとうございました!
by YUTAKA (2010-02-03 21:57) 

fumiko

『イングリッシュ・ペイシェント』ではC・スコット・トーマスが好きです。
エレガントなので。映画も上質でとても素晴らしいですよね。
修道院も印象的、記憶にしっかり残っています。

さて、この映画に出てくるワインは(笑)?
by fumiko (2010-02-04 23:20) 

YUTAKA

青木先生、チェック&コメントをありがとうございます。

キャサリンは、とても魅惑的ですね。ほんとうに。
つい、仕事を忘れてトレーラーに見入ってしまいました。

English Patient Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=vuP0ZeatjE8

> さて、この映画に出てくるワインは(笑)?

さすが青木先生、鋭いご質問を・・確か、回想シーンで
華やかな場面が多かったので、シャンパンがたくさん
出てきたように記憶しているのですが、銘柄までは・・(笑)

機会があったら、エジプトに行ってみたいなと思います。
パートナーは、昔、「初めて海外旅行に行くならエジプト」と
思っていたそうです!
by YUTAKA (2010-02-05 10:41) 

YUTAKA

hidepachiさん、nice!をありがとうございました。

とても素敵な写真を撮られていますね。
やっぱり一眼レフはいいなぁ・・と思いました。
by YUTAKA (2010-02-11 21:42) 

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